IdM for SMBs2007/04/19 13:36

Oracle は社員によるオフィシャルなブログサイトを持っているが、(英語のみ)、IdM 関連で面白いエントリがあった。 IdM is different for SMBs と題されたエントリ。Nishant Kaushik が書いている。

以下、勝手な意訳。許可を取っているわけではないので、怒られたら消します...


中小企業マーケットでは IdM が違う

カスタマー・アドバイザリ・ボード(CAB)(※1)では興味深い論議をいくつかしたが、そのひとつに「アイデンティティ管理に関してどれほど大企業と中小企業で意識に差があるか」というのがあった。Thor Technology は起業に際して、大多数の企業のニーズを満たすのではなく、特定のマーケットに集中しなけれ ばならなかった。そして、私たち(Thor)は金融業界で力を蓄え、今日に至っている。金融業界では、Thor の強みを活かせる顧客をもっぱら相手にした。とても洗練された要件を持ち、柔軟に拡張できる製品を必要とし、(とくに創業期のThor にとっては重要な要素である) 巨額の予算をもつ顧客たちである。やがて時が経ち、私たちは他のマーケットへの扉を開けつつあることに気がつき、そして同業者がすでに知っていたことを悟るにいたった。つまり、中小企業マーケットは、とても難しい「猛獣」なのである。

中小企業マーケットでは、キーワードは「箱から出してすぐ」(※2)である。システムは、追加の作業なんかほとんどせずに、すぐに使えなければならない。
以前の顧客たちとは正反対である。私たちがそれまでにアイデンティティ管理として理解していたもの - 業務処理と承認ワークフローは企業ごとに独自で、企業のインフラストラクチャは高度に作りこまれており、そしてユーザー・コミュニティは多種多様 - と「箱から出してすぐ」の概念はまったく相容れなかった。中小企業マーケットに踏み込むために私たちが取り組まなければならないふたつのこと - 「標準で提供されるもの」と「使い勝手」に気が付くまで、すこしばかり時間がかかった。

「標準で提供されるもの」が本質的に意味することは、私たちが製品として提供するものは何であれ、(それがコネクタだろうとワークフローだろうとポリシーだろうと)、一般的な使用用途に対応していなければならない、ということだ。
もし作りこみが必要なのであれば、その作業を無理なく簡単にするための使いやすいツールが必須となる。製品として何が提供されるべきかについてのカスタマー・アドバイザリ・ボードでの論議は、激しい討論となった。大企業の顧客はもっとたくさんの機能と柔軟性を製品に求めている。私たちが何を製品に含めるにせよ、彼らの独自の環境に適合するためには多くの作りこみを必要とするのだから、彼らは製品に標準で添付されてくるものに注意を払わない。一方で中小規模の顧客は製品として何が提供されるのかについて注意を払い、そして製品を拡張し操作するツールについても気にしている。私たちはどのようにしたら、ユーザビリティを損なわずに高い柔軟性を維持できるだろうか?このバランスをとることは、とても興味深い活動ではある。

その答えは、機能を多層的に抽象化するモデル - 低次の抽象化レイヤーの上に高次の抽象化レイヤーを持つモデル - を構築することにある。最大限の柔軟性が必要な顧客は、低次の機能抽象化レイヤーに取り組めばよい。設定・構成作業を最低限に抑えたい顧客は、高次の機能抽象化レイヤーだけを気にすればよい。これは OIM が最近実装したエレガントなソリューションだ。今後、私たちはこの機能を単に拡張するのではなく、この考え方を IdM 製品ラインの全体へ押し広げていく。中小企業マーケットは現在オラクルが本気で取り組んでいるビジネスであるから、これは、オラクルにとってきわめて重要なことである。
事実、Oracle Identity Management は中小企業マーケット向けの専用ページを開設している。そこには価値のある情報があるので、チェックしてほしい。

中小企業マーケットで IdM に対して何が本当に必要とされているのかを、コミュニティから聞くことは役に立つであろう。これまで述べてきたように、IdM 製品は、伝統的に中小企業マーケットの要件をぜんぜん満たしていなかった。しかし現在、この状況は変わりつつある。Oracle も、Novell や Sun などの他のベンダーも、中小企業マーケットに対応するために製品ロードマップに重要な変更をおこなっている。しかし、まだまだ取り組まなければならないことは多い。なぜなら、実装費用に対するライセンス費用の比率は、いまだに実装費用のほうがはるかに大きいからだ - ライセンス費用が安いからというのが理由ではなく、実装費用が嵩むというのが理由だが -。

P.S.

これを書くために Oracle IdM for SMBs のページを参照したら、中小企業顧客向けに特別価格キャンペーンを実施していることに気がついた。このキャンペーンは期間限定のようだが、ぜひ見てほしい。そのページで中小企業での実装事例として、Silicon Image の成功事例を読むことができる。

註:

※1
CAB... Customer Advisory Board。顧客から製品のフィードバックを得るために定期的に開催される Oracle と顧客グループとの会合。

※2
原文は Out-Of-The-Box。インストールすれば面倒な設定やチューニングやカスタマイズなしに業務用に動作することを言う。

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